定期テスト廃止では培えない「力」とは
- 2019/07/04
- 01:02
前回記事の続き。
定期テストを全廃して日々の小テストを実施する公立中学。
そのシステムによって「恩恵を受けるタイプ」と「デメリットしか受けないタイプ」の子たちに分かれると推論展開しました。
一番「損するタイプの子」とは…「勉強意欲はそこそこあるが無塾で高校受験を目指している子」だと述べました。
本日はその根拠について。
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かぶらは、オール公立出身。勉強は中学から本腰入れて一所懸命頑張り始めた。中1&中2は自宅で独学。教科書や参考書など見ながら問題を解いていくというとてもオーソドックスな勉強スタイル。模試も全く受けに行く事はなく。
しかしながら…。
自宅での達成感とは裏腹に、定期テストで予想していたほど点数が取れない。「この理解力なら地域で一番の高校に行けるレベルのはずなのになあ」という妙な自信の割には、実際の定期テストでは「二番手高校なら安全圏」レベルの成績。いよいよ塾通いせねばと思い立つ。
大手塾の入塾テストにナントカ1回で合格し(しかしかなり難しかった記憶が@@;。自信はなかった。やばかったと思う。)、中2の終わりか中3の初めから通い出したのであった。
そこで初めて分かったのだ。
「理解力」と「解答力」は別物であることを…!
ン十年前の記憶を手繰り寄せてみると。塾では確か最初の45分(?)はテスト。そのあと、隣の子と採点し合って先生の解説を聞きながら次に新しいことを教わる。そんな流れの授業スタイルだったと思う。45分くらいといえば、ほぼ定期テストの制限時間と同じ。何度も何度も経験させられるこの勉強スタイルで、何が身に付いたかというと…
★時間配分の技術。
★このレベルならこれくらいのスピードで解けないといけないという体感。
★優先順位を瞬時に判断。
★どういう角度で問われても、本質に立ち返ってそこから引っ張り出してこれる対応力。
★手際よく見直し作業まで終える。
etc。
これが…いわゆる「解答力」だ。
家ではせいぜい細かく区切った単元ごとでしか問題を解いてこなかった。テスト同様のような問題を解いて来なかった。理解力を測ることは出来ても、解答力を全く養えていなかったのである。…そう、もう何が言いたいかお分かりでしょう。
まさに「定期テスト」と「小テスト」の違いなのである。
だからね、
定期テスト全廃中学に通っている子のうち、経済的理由などで無塾で高校受験を目指す子にとっては…せいぜい2~3ヶ月に1度模試を受ける程度しか、「入試スタイルに似た実戦経験」を積めないわけで…。「学校で定期テストを普通に受けていた上で模試を受ける回数」と比べたら半分以下のはず。圧倒的に非常に乏しい経験値。
それで「解答力」を養えるはずがない。
かぶらは定期テストのみで模試やそれに似た問題を自宅で練習して来なかったという経験不足。それで伸び悩んでいたが、定期テストすら無ければ…うーん…今のように教育ブログは書いていないだろうな@@;。
本来ならもう1ランク、2ランク上の高校を目指せるはずの子が、経験値不足という理由でポテンシャルを発揮できないのは本当に勿体無い。あぁモッタイナイ…!
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それが、かぶらの経験から推測できる危険性。
この推測が正しいとは限らないかもしれないけれど、少しは合点のいく部分を感じていただけるのではナイデショウカ。
しかしね…さらに突っ込んで言うならば。
「小テストで理解度は測れる」というのは正しくないと、実は思ってます。
それで測れる理解力って…「一時的でしかない理解力」かと(;д;)。
次回さらなる考察を。
